【本】空港にて

空港にて




村上龍の短編集
村上龍には珍しく、淡白な感じ。
コンビニや空港などの場面で、小さいながらも「これしかない」という様な希望を持った人を描く。


この短編は、留学情報誌に掲載されていたもので、
「海外に行くことが唯一の希望という様な人物」
を描こうとして書かれたらしい。


これは、結構言い当ててると思う。
閉塞感の強まる日本においては、
海外に出るというのは残された数少ない希望であるように思われる。
「海外に行くことが唯一の希望」という人も、自分の周りでちらほら見かける気がする。
「何をしたいかちゃんと考えてもいないのに、海外に行くなんて。」
と批判する人もいるかもしれないけれど、
むしろ、自分は「海外に行ってしまえば、なんとかなるでしょ。」的な考えであって。
なので、どんどん海外に挑戦して欲しい。あまり深く考えず。

小さな希望を持ち、踏み出す人物を描くこの短編には好感がもてる。

「他人の笑い声は暴力的だ。」

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