【本】夜と霧

星5つ
友人お勧めなので借りた。

アウシュビッツに囚われたユダヤ人精神科医による本。
 人は、絶望するとどうなるのか。これまで、心理学について、あまり信用してこなかったが、少し興味がでた。例えば、ある収容所では、クリスマスから新年にかけて大量の死者がでた。これは、クリスマスまでには解放されるだろうという淡い期待がはずれ、所謂「心が折れた」状態に陥ったからと考えられている。
 また、収容所ではユダヤ人がユダヤ人を管理していた事実も驚き。自分の無知っぷりに焦る。

 2つほど、書き写しておきたい点として。
・「苦悩という情動は、それについて明晰判明に表象したとたん、苦悩であることをやめる」(スピノザ)
・「私たちが生きる事から何を期待するかではなく、生きる事が何を私たちに期待するかが問題だ。」

これは手元においておきたい一冊。

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