【本】経済学とは何だろうか

星5つ

てことで、これも拾い物。

一般における経済学批判に耐え、自分が経済学を学ぶ意味を考えている学生がどれほどいるのかと。

自分もそうした批判に耐えれないので、りっぱなお方がどう考えていたのかと、読んでみたらいいと思う。特に経済学部生。
それ以外はこのレビューは読むに耐えない。

著者は著名な計量経済学者。

この本には、新古典派~ケインジアン~新古典派総合~ルーカス反革命という経済学史を説明する部分もあるけど、自分にとって大切だと判断した部分だけ要約。

現在の経済学はマルクス経済学との争いに勝利した、いわゆる「モデル経済学」だと思う。
一般には、この「モデル」の現実味を非難され、(仮定の数の多さ等)結果として一部のものは、もはや経済学から離れ、他の人々は、経験則から語る「経済評論家」になる。

ここで問題点は大きく二つ。
1)「モデル」の有用性の誤解
2)「モデル経済学」に代わるものが生まれない。

1)に関しては、
二つの弁解が筆者の言葉から。
1)具体的な数値の正確性ではなく、方向性の判断
2)仮定の当てはまるある一定の条件における政策の判断

という2点で「モデル経済学」が有用といえる。
まぁつまり、「モデル」が万能ではないのはもちろんだが、全否定するのはおかしくない?ってこと。

2)「モデル経済学」に代わるものが生まれない。
がこの本の主題。
正直、全部は腹に落ちてないし、もう一回読みたいと思う。

 筆者は「モデル経済学」の対比として「ユートピア的なもの」というものをあげている。そして現状の経済学は「制度化」したと。
 
 現状の経済学は、制度化されたため、ユートピア的なものは認められない。
具体的には、雑誌への論文掲載数で教授は評価されるため、余計にユートピア的なものは評価されない。
 加えて、学ぶ学生が増えたため、理論ではない実践が重きの教育にシフトし、新しい経済学は生まれにくい。
 
 さらにさらに、日本とアメリカの経済学を比較し、日本の経済学は制度(評価されるシステムなど)がしっかりしていないために、学者は海外へ流れてしまうのだとも主張している。これは、日本では、ユートピア的なものが次に生まれる可能性があることも示唆するものだと思う。

 一貫して「ユートピア的なもの」って何かはさっぱり。だっていわゆるパラダイムシフトだもん。ってことで許して。
 ってのが、実際書かれた1982年の話で、今はその萌芽が出てきてる気も。
 ゲーム理論とか、行動経済学とか、複雑系経済学とかいろいろ可能性はありありな気もする。
 ってことで、ゲーム理論とか学んじゃってる皆さん!
うらやましい。
 複雑系学びたい人!夏学期の「アジア経済史」取ってみて!
意味不明だから。ただし、単位は良がちゃんときます。教科書持ち込み可だし。

てことでながーくなった。

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