【本】人生論ノート(三木清)

星4つ
名前の通りの本。
筆者は戦時下、政治犯として抑留された京大出身の哲学者。

ということで、久しぶりに自分で手にとった本。

本を評価する基準に、「読みやすさ」をあげれば、
この本は、書いてある内容にくらべると非常に読みやすい。
それは、筆者がうまく具体的な物事を抽象化し、
構造化しているからだと思う。

以前、ドイツ哲学を勉強している院生に、教えてもらった哲学的思考法とは、こういうものなのか?と思った。

うまく具体例を抽象化していきたいなーと思った。
というか、それが仕事をする上で必要なことだと思う。

そんなことを思いつつ読める一冊。

内容としては、
・虚栄に覆われた、現代の虚無主義。
・娯楽に堕した教養。

なぜそうなったのかを冷静に書いてあり、いわゆる「教養批判」みたいなものとは、全く違う。
とくに、「批判」や「どうあるべきか」が全く書いていないために、イライラせずに落ち着いて読める。

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