【本】コンサルティングの悪魔―日本企業を食い荒らす騙しの手口

星2つ
寮で拾いもの。
 BCG、ADLなどの元コンサルタントによる戦略コンサル批判本。
とタイトルから期待するが、内容は至って空っぽ。

 戦略コンサルの仕事を知らずに、コンサルの世界に飛び込んだ作者の、不遇を自ら嘆く作品。ひたすら伝記調で書かれるが、間違いなく経営におけるテクニカルタームを知らない訳者の日本語訳により非常に分かりにくい文章。正直、読んでて肩が凝る。

 戦略コンサルタントを目指す人が読んでみると、将来のキャリアを’リアル’に感じ取れるのかもしれない。
(もちろんこれは、コンサルの一側面にすぎない。)

 唯一印象に残ったのは、いかにして自分の提案を売り込むかという、プラハラードの手法。
 経営学者のプラハラードは、自らの’コアコンピタンス’というアイデアをフィリップスに売り込むため、幹部を集めてグループワークをさせる。
 ひたすら、自社の経営戦略を提案させ、それをつぶす。これを繰り返す中で、幹部は自社の運命に途方にくれ現実的な解というものを求めるようになる。そうした時に、コアコンピタンスの資料をついに渡すときが来る。
 宗教のグルも同様に勧誘するようで、いくら自分がこの手法を知っていても、実際は、コンサルタントやグルの手法には間違いなく落ちてしまうだろう。あー怖い。怖い。

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